ESTJの人は、MBTIタイプ別分析では「幹部型」と呼ばれています。幹部に向いている人は、ほかのタイプにも存在します。しかし、その中でもESTJは典型といえるでしょう。
ここでは、ESTJの仕事における長所・短所について解説します。向いている仕事やキャリア構築のためのポイントについても紹介するので、参考にしてください。
ESTJの仕事の長所とは?
ESTJの人はMBTIタイプ別分析では「幹部型」とされています。幹部に必要な要素は全て兼ね備えているといってよいでしょう。
幹部に必要な要素は仕事でもいかんなく長所として発揮されます。職場では優秀な人と位置付けられる可能性が高いかもしれません。
ここでは、仕事におけるESTJの人の長所を紹介します。参考にしてください。
1.目標設定が上手
ESTJの人は目標設定が上手です。
例えば、時間のかかる仕事を任されたとしましょう。完了するまでかなりの時間がかかる仕事です。ゴールの遠さにうんざりする人もいるでしょう。心が折れそうになる人もいるかもしれません。
しかし、ESTJの人は平気です。うんざりすることも心が折れそうになることもありません。その間に小さな目標をいくつも設定するからです。
「今日はここまでやったらゴール」「明日はこれだけ片付けたら完了」などのように、毎日小さな目標を設定します。それらをクリアすることで達成感を育み、高いモチベーションを保っているのです。どれだけハードルが高くてもゴールが遠くても、嫌になることはないでしょう。
2.現実的な思考
現実的な思考をするという点も、ESTJの長所の一つです。
例えば、初めて取り組む仕事を任されたとしましょう。どれだけ時間がかかるのか、どのようなリスクがあるのかはまったくわかりません。多くの人は引き受けることに不安を感じるでしょう。
しかし、ESTJの人は冷静な気持ちで引き受けます。似たような仕事からデータを抽出し、必要な時間や考えられるリスクを割り出せるからです。目に見えない不安に囚われることはありません。それよりも現実的なデータなどをもとに予測を立て、計画を立てます。
ESTJの人は「わからない」状況に騒ぐよりも、「わからない」を「わかる」に変える努力をする人です。
3.自己管理能力が高い
ESTJの人は、高い自己管理能力を持っています。
例えば、誰かが仕事で大失敗をしたとしましょう。顧客に迷惑をかけてしまうレベルのものです。怒りをあらわにする人もいるかもしれません。ため息をついてがっかりする人もいるでしょう。
しかし、ESTJの人は冷静に対応します。怒りをあらわにすることもがっかりすることもありません。感情を爆発させるよりも、素早く対応したほうが小さなトラブルで済むかもしれないと考えます。
また、周囲の人たちが体調不良で倒れたとしましょう。そのような環境の中でも、ESTJの人が体調を崩すことはないかもしれません。体調に異変を感じたら、早く寝るなどの自己管理を行うからです。
ESTJの仕事の短所とは?
ESTJの人は仕事では大変重宝される存在といえます。しかし、その一方で短所もあり、こちらも理解しておく必要があるでしょう。
ESTJの人の短所は、知らなければコミュニケーションの部分で支障が出るかもしれません。あらかじめ知っておいた方が誤解せずにすむでしょう。
ここでは仕事におけるESTJの人の短所について紹介します。ESTJ自身ができる対処法についても解説するので参考にしてください。
1.柔軟性が低い
ESTJの人は、柔軟性が低いという特徴があります。
例えば、急な部署変更になったとしましょう。事前連絡はなく、急な変更です。多くの人は、不安は感じるかもしれませんが、そういうこともあると思って受け入れるでしょう。
しかし、ESTJの人は強いストレスを感じます。逆らったり断ったりすることはありません。しかし、内心は嫌で嫌でたまらないと感じているかもしれません。
ESTJの人は、突然自分の環境が永久に変えられてしまうような出来事には柔軟性が低いという一面を持っています。
いったんその場を離れましょう。離れることで心にゆとりが生まれ、柔軟な対応も可能になります。
2.不確定な状況は嫌い
不確定な状況が嫌いな点は、ESTJにとっての短所といえます。
例えば、目的がはっきりしない仕事を任されたとしましょう。多くの人たちは、仕事だからと思って取り組むでしょう。
ESTJの人も断ることはありません。しかし、ストレスを抱えたまま取り組むことになるかもしれません。目的がはっきりしないことを継続させるのは苦痛だからです。あいまいなままの状態が続くと、ミスが増えたりモチベーションが下がったりします。
納得できるまで聞いてください。仕事のパフォーマンスを下げないことのほうが重要です。納得できない場合は、断ることも考えてください。ミスをするくらいなら、そのほうがよいでしょう。
3.感情表現が苦手
ESTJの人は感情表現が苦手です。
ESTJの人の長所で、自己管理能力が高いと解説しました。「自己管理」は体調面だけではなく、感情面も含まれています。簡単にいえば、感情をあらわにしない、表に出さないことも自己管理だと考えているのです。
そのため、冷たい人・怖い人と感じる人がいるかもしれません。職場の人たちと大きな声で笑うということもあまりないでしょう。楽しくないのではなく、感情表現が苦手なだけです。
急に感情表現を豊かにすることは難しいかもしれません。その代わり、声のトーンや話すスピードを落としましょう。それだけで相手に与える印象はやわらかくなります。穏やかな印象も与えられるでしょう。
ESTJに向いている仕事・適職とは?
ESTJの人は長所を生かせる仕事が適職といえます。短所を長所に変える仕事よりもそのほうが、ESTJの人も周囲の人も楽しく仕事ができるでしょう。
ここでは、ESTJの人の適職について紹介します。理由や活かせる長所についても解説するので参考にしてください。
警察官・裁判官
警察官・裁判官はESTJの人に適職です。法律を守る番人でもあるので、天職といってもよいでしょう。
どちらも「法律を守ること」です。仕事をするうえでの目的が明確になっているので、業務で迷うことはありません。
また、法律を守るということは現実的なことでもあります。法律を破れば罪に問われるという点から、現実的な視点が必要です。
これらの仕事では短所は短所のままで問題ありません。高い柔軟性は必要ありませんし、不確定な状況にもならないのでストレスを感じることは少ないでしょう。
警察官や裁判官は、職務を全うするという点においてESTJの人の長所がそのまま利点になります。働きやすい環境といえるでしょう。
営業
営業もESTJの人に向いている仕事です。
営業は自社製品を顧客に売り込んで買って貰わなければいけません。そのためには、明確な目標設定と現実的な提案力が必要です。
自社製品をどの顧客層に売り込むのか、どの点をアピールするのかなどの目標設定をします。また、顧客の現実的な問題点に切り込み、自社の製品やサービスが解決の助けになることをアピールしなければいけません。
目標設定も現実的な提案も、ESTJの人の長所なので仕事で役に立つでしょう。
また、営業職はどの業界や職種でも必要とされる人材です。営業職に向いているESTJの人は重宝されます。結果次第では、キャリアアップも望めるかもしれません。おすすめの仕事です。
経営者・管理職
MBTIでも「幹部型」とされているくらいですから、管理職や経営者に向いています。
経営者も管理職も明確な目標設定をして従業員を導き、現状を把握する力も必要です。適材適所の判断や問題の解決能力は、ESTJの人の得意とするところでしょう。
沈着冷静な態度を保つことも重要です。経営者や管理者が落ち着くことで、ほかの従業員は安心して仕事ができます。感情をコントロールすることが得意なESTJなら、頼りになるリーダーになれるでしょう。
ただし、柔軟性が求められることが多い仕事でもあるので、その点では苦労するかもしれません。柔軟性の高いパートナーを味方につけましょう。
ESTJのキャリア構築アドバイス
ESTJの人がキャリアを構築するにあたってのポイントは下記の3つです。
- 高いゴールを決める
- ルールやプロセス重視の仕事
- 伝え方に気を付ける
ESTJの仕事のモチベーションは、高い目標です。目標が高ければ高いほど、やる気が湧いてきます。達成できるかできないかではなく、目標に向かって突き進みましょう。
仕事は、ルールやプロセス重視のものを選ぶことをおすすめします。現実的な思考という長所は、ルールやプロセスありきの職場で発揮されるでしょう。
ただし、伝え方には気を付けてください。声のトーンを落とし、話すペースを落とすことを意識しましょう。周囲の人たちから怖がられることは少なくなります。
ESTJの人は頂点を目指して突き進もう
ESTJの人は頂点を目指せる人です。どんなに高い位置に頂点があっても、必ず達成できるだけの能力を持っています。
短所に当てはまる仕事は避けて、長所が活かせる仕事に就くことをおすすめします。ESTJの長所はあらゆる職場で重宝されるので、最大限に活かせる仕事に就きましょう。
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